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小泉英明著『脳は出会いで育つ 「脳科学と教育」入門』 

表題の本を読了しました。
大きなタイトルの「脳は出会いで育つ」は、出版社がなるべくキャッチーなフレーズを捻り出したかなという感じだけど、内容はズバリ副題のほうの「脳科学と教育」について様々な側面から最新の研究成果やそれに基づく問題提起などを紹介したものです。

私は前職で通訳をやっていたせいか、学習のメカニズムとか、記憶の脳内処理とか、脳にまつわる諸々の主題に興味があって、これまでにも何冊か本を読んでいるのだけど、当たりを引くことが多いのか、この分野はどれを読んでも面白いのか分からないけど、今回も非常に興味深くて、面白かった。
(ちなみに以前読んだ脳の本とは、ジョン・J・レイティ『脳のはたらきのすべてがわかる本』とか、池谷裕二『進化しすぎた脳』とか)

ここでいう「教育」とは、狭義の学校教育ではなくて、あらゆる学びのプロセスを「学習」だとすると、その学習を幇助するあらゆるプロセスを指す、広義の「教育」のこと。だから話の対象は赤ちゃんからジュウシマツ、英語から認知症まで幅広い。

おもしろかった点というのはたくさんあって、そのトピックは多岐に渡るので、シリーズで何回かに分けて書いてみます。

ひとつは、バイリンガル教育の話。この本を読む以前から私は個人的に、一言語をしっかり習得しないとものを考える力が育たないだろうから、早期教育で小さい頃に英語を教えて、日本語も英語もどっちもいいかげんになって、結果思考能力が育たなくなってしまうのは危険なんじゃないかと思っていたのだけど、まったくその通りの内容が書いてあった。ひとつ目からうろこが落ちたのは、バイリンガル、というかいわゆるセミリンガルで両方の言語とも中途半端になっている人々自身が言っていたこととして、どちらの言語でも全ての単語が分かるわけではないので、意味するところをできるだけ類推しよう、細かいところよりも全体の意図を汲もう、という姿勢で人の話を聞く、そのために物事をマクロ的に大きく捉える能力が伸びている、という話でした。なるほどなー、そういったupsideもあるのねー、と。しかしだからといってそれはdownsideを考えれば、目指すべき状態とは言えないだろうとも思うけど、何でもばっさり良い悪いとは言えないものだなあ、と感心。これに限らず、何かについて、例えば良い悪いの判断を下すときに、複眼的に様々な切り口から眺めることが出来るというのは大切なことだろう、と思う。これは副産物的なtakeaway。

次回は脳のトレーニングについて。
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The Commitment Choice

ブログオープンが23日、時間を作ってでも書くんじゃなかったのか?ということで、Commitment Choiceということについて書いてみる。

「The Commitment Choice」とは、『12 Choices... That Lead To Your Success』という本でDavid Cottrellが書いている言葉。人生で成功するための12の選択について書かれた本で、「The Commitment Choice」もその成功に必要な選択の一つ。目指すゴールがあって、そのゴールに向かって必要な努力を続けるべく「コミットする」ことをいかに意識的に選択して実行し続けることができるか、ということ。抜粋すれば、「It is believing that what you are doing is important enough to stay the course」ということです。だから、やる気を持って計画を立てる、という部分だけじゃなくて、肝心の「立てた通りに計画を実行する、しかも意思を持って継続して実行し続ける」という部分の話なわけです。雨が降ろうと槍が降ろうと。ブログオープンから今までの間にクリスマスイブとクリスマスがあろうと。(だからその反省に基づいて忘年会のあとである今こうして書いているじゃない)

ただ、もう少し踏み込んで言えば、コミットする対象のプライオリティの問題でもあると思うのね。優先度Aのものを差し置いて優先度Dのものを実行する・・・ということでもないだろうから。コミットすると決めた時点で、優先度は高くなっているはずかもしれないけど。
そういう意味では、もしコミットしたことが出来なかったときに後づけで自分のための逃げ道や言い訳を作る、ということをしにくくするために、コミットすることと他の要素とを比較した場合の優先度を、あらかじめ明確にしておくといいのかもしれない。例えば、「締め切りの迫った業務上の提出物とブログだったら業務が優先」「6時間以上の睡眠とブログだったらブログが優先」とか。すると業務上の提出物の締め切りが迫っていて、そっちをやると睡眠時間が6時間を切っちゃう場合は、ブログは書かない。6時間以上眠れるようなら、多少早起き等してでも時間を作って書く。とか、具体的な動きが決められるから。普通はいちいち事前に考えておかずにその場で判断していくことなのだろうけど、そうすると、上にも書いたように後から出来なくなったときに「やらない言い訳」を捏造しやすくなっちゃうからね。

今回の「ブログを書く」とかの自分の自発的な能力訓練もそうだし、例えば組織における人材育成の取り組みとかもそうだと思うけど、日々の「緊急かつ重要」あるいは単に「緊急」の案件に追われて、自分や組織への長期的な投資に時間的資源を割くというのは、相当意識をしていないとかなり難しい、slipしてしまいがちなことだと思う。(個人の時間の使い方の場合、さらに「緊急でも重要でもないけどだってやりたいんだもん」なんかが入ってきてさあ大変。組織でもそうか。)
そこで、『12 Choices』にもあるけど、「keeping your goal visible」、やるべきことを「見える化」して、常に意識の手前のほうに置いておくこと、そしてそれに照らして今自分はやるべきことが出来ているかどうか、頻繁にチェックを入れて、必要なら軌道修正する、ということが大事なんだろう。
例えば、これは『12 Choices』に書かれているBenjamin Franklinの逸話ですが、彼は自分が直したいところ・伸ばしたいところをリストにして、それぞれについて自分が前進したか、後退したか、というのを、毎日自己評価してたんだって。「今日はゴール達成に近づいたのか、それとも遠のいたのか?」と自問しながら。これは、やるべきことを意識の底に葬り去らない方法としても素晴らしいし、同時に自分の進捗度合いをチェックして随時修正行動が取れる、という点でも見事。
で、そういう「見える化」という観点からも、作文訓練については個人的にオフラインで日記とかを書くよりブログという形で公開するアプローチのほうがいいのかなあ、と思ったりしたわけですよ。もちろん運用面でコミットメントを守らないと意味がないわけだが。
ちなみに毎日書けるとは思っていないので、週3を最低ラインとしてみよう。(今は休暇中なので、通常業務が始まったら様子を見て必要なら目標を見直し。続けることが大切なので、無理な目標は立てない。)


『12 Choices』は、今年の10月に私の勤め先の米国本社へ出張した際、むこうの人材育成担当の人が、「とってもいい本があるから差し上げます」とくれた2冊のうちの1つ。(もう片方は『Who Moved My Cheese?』だったんだけど、それはもう持ってたからダンナにあげた。)2冊ともコンパクトで読みやすく、示唆に富む内容なので、お薦めなのも納得です。
『12 Choices』は、一部Stephen Coveyの『The 7 Habits』とかぶるところもあるかな?と読みながら思ったけど、12の選択の内容自体はどれも当を得ており、私がビジネス上のロールモデルとして尊敬している元上司が実際に行動をもって教えてくれたことにあてはまるものも数多く、座右の書になりそうな一冊です。胸に刺さるコンパクトな言い回しで書かれているので、何度も読み返して内容を自分の中に沈着させるのにとっても向いてます。あと、特に私には、他の本では見かけたことのなかった点がズバッと書かれていた部分も非常に良かったです。(ちなみに「The Value Choice」の、「敵は成功の過程で必ず出来るものである」「全ての人をいつでも喜ばせることは不可能なのだから、どこかの時点で、『誰を喜ばせないか』を決めなければならない」という部分。)

オープン

この3年強ほど、自分で能動的に作文する行為から遠ざかっていた。仕事の関係で。
ある意味「文を作ってしゃべること」はかなりやる仕事、というかそれ自体が仕事だったのだけど、それはもう少し詳しく言うと「ほかの人が作った文を、背景知識や前提条件の異なる別の相手に対して、出来る限り原発言者の意味したところ、あるいは狙った効果を外さずに伝える」という仕事であり、「文を作る」行為のうちの「表現」部分についてはかなりのブレインパワーを強いられてきたものの、「内容」の作文を自分でしなければならない機会というのは、反面、極端に少なかった。
3年強経ってみて、上記「内容」部分の意味での「作文」をする能力をあまり使わずにきたことで、ひょっとしてその機能を司る脳の部分が退化してしまったのか?と思うほど、作文能力の劣化を感じている。
これはいかん。何とかせねば。
と、思ってブログの登録をしてみた。

今ちょうど小泉英明さんの『脳は出会いで育つ』という、「脳科学と教育」についての本を読んでいて、相当面白いのだけども、この本にもまさしく私が思っていた「脳は使わないと退行する」ことが解説されていた。脳の可塑性は馬鹿にならない凄まじさで、使っていない機能は脳が不必要と判断してガンガン切り捨てていってしまうのだそう。例えば、周りが「縦じま」だけの環境で育てられた猫は、「横じま」が見えなくなってしまうんだって。脳の中の「横じま」を識別する機能が使われないため、不要と判断されてほかの機能のための領域として侵食されてしまうのらしい。まあ、そのぐらいの柔軟性があってこそ融通性・効率性の高い脳が維持されてるのだろうけど、(脳の)ユーザーサイドから言わせてもらえばおっそろしい話だ。
ただし、それだけ可塑性があるということは、逆もあるということ。つまり、「脳は使えば鍛えられる」ってことだ。しかも、上記の本によれば、80代とかになってもまだまだ脳の可塑性は衰えないんだって。なんだか希望が湧いてくるね。
そうだ。作文力を鍛えるのだ。
と、思ってブログの登録をしてみた。

この3年半やってきた仕事は時間的にも精神的にも相当負荷が高く、こうしたブログ的なものを書く余裕は正直なかったのだけども、じつはこのたびその仕事から足を洗い、同じ職場で違った切り口からの業務に入ることになった。
直近までの仕事も、3年半真剣に取り組んできた仕事であり、おおげさでなく全身全霊傾けてやってきた。おかげでか、周りから認められるようにもなり、さあこれからさらにステップアップ、という時期だったので、後ろ髪引かれる気持ちが無かったわけではない。でも、周りの人からも惜しんでもらえる中、もうひとつの仕事へは歓迎して受け入れてもらえる状況の中で、自分として一番やっていきたいものをよくよく考えて悩んで暖かい助言もいただいて、最終的な選択をさせてもらえたのは、幸せなことだと心から思ってる。

そんなわけでReload。

ちなみに今回の仕事だったら時間的精神的に余裕ができるのか、というと、これも正直無いだろうと思う。けど、背に腹はかえられんので、なまってしまった脳の機能を鍛えるため、時間を作ってでも出来るだけブログは書くようにしよう。
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It's not about winning the moment.  It's about winning the day.

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