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On-Boarding

新しい事業所に着任し、ネゴって今月一杯という贅沢な研修期間をいただいています。

新しいチームに着任するときに、いつも読み返して種本にしているのがこちら:

CEO 最高経営責任者
トーマス・J・ネフ、ジェームス・M・シトリン著


…と、今回日本語版を探したらスゴそうな書名になっててビックリしましたが、原題は『You are in charge, Now What?』という、「あなたは責任者になりました。さあ、どうする?」くらいの意味で、新しく組織の長になる人が、着任の「最初の100日間」をプランニングするための本です。
本に登場する事例はたしかにCEOですが、マネージャーなどもっと小さな組織の長に着任するときにも、十分に応用が利くステップや陥りがちな罠が紹介されています。

これは昔、私が通訳時代に上司だった、今もメンターの方が、日本での駐在を終えてUSに帰り、昇格して部門長になったときにご自分が使った本で、後日紹介してくれたものです。
それ以来、異動のたびに取り出しては読み返し、着任の準備に活用してきました。


最初は、聴くに徹する。
最初にやるべきことは、何もしないこと。
知らないことが恥でない、レアな期間を活用する。

強力なマネジメントチームをつくる。
会社存亡の危機でもない限り、重要な人事交代は、急がない。

早々と戦略を打ち出す必要はない。
課題を絞り込む。
一人でなくチームでやる。
早い時期に成果を出して、信頼を得る。

チームの文化を理解する。(よく見て、よく聴くことによって)
真の影響力を持っているのはどこかを知り、協力を得る。
改革を性急に進めない。

リーダーは、自分のさらに上位者のサポートを得る。

相手に伝わるコミュニケーション手段を選ぶ。
自分が得意なコミュニケーション手法を知る。
現場の生の声を聴く。

できもしない約束をしない。
自分が救世主だと勘違いした言動をしない。
過去の成功体験に固執しない。
前任者を批判しない。

最初の100日の成功は、その後の成功を意味しない。




昨年末から、日本側の事業所長たちとUSのカウンターパートたちとの、グループ・ピア・メンタリングともいうべき取り組みをやっているのですが、そこでも「新しく着任したときにやるべきこと、やってはいけないこと」が今のホットトピックで、「まずはチームとの信頼関係をつくる」「成果をあせらない。キーワードは、忍耐。チームの変革には、2年はかかる」とか、「前の事業所ではこうだった、を押しつけない」など、今すぐ役立つ学びが満載です。

私がこの研修期間にまずやっていることは、現場の仕事を自分も実際にやってみて、事業所のビジネス全体の構成要素と流れを理解すること、並行して、管轄のチーム全員と個人面談をすること、の二つ。

個人面談は、上司たちに言うと、137名全員とやることに対して、賛否入り混じった反応があります。言葉にはしないけど顔の表情で、ホントに全員とやるの?(それ、必要なの?)的な。いわゆる正社員も、パート社員も、短時間勤務の人も、現場の人も事務の人も、全員等しく対象で、というのが、うちの(日本の)会社のトラディショナルな風習と真逆だからかもしれない。
ただ、私は自分のチームに誰がいるかも知らずにチームをマネージするのは個人的に嫌だし、この規模ならまだギリギリいけると判断して、やっています。(大規模になってくると、全員と個人面談というのは物理的に無理になるだろうというのはわかる。でもその場合も、グループ面談とか、やりようはあると思うけど。) 
とくにうちは、労働集約型の業種なので、現場のみんなが動いてくれてナンボ。いちばん成果につながるところに、いちばん時間と労力を投下するのは、理にかなった投資だと思う。

そして、気をつけているのは、上記の本にもあるけど、前の事業所と同じアプローチをコピーしようとしないこと。
前の事業所は、6年前の立ち上げから関わっていて、その後組織内に着任をした、という関係だったので、いわば、「生みの親とはいわないまでも、小さい頃からおしめを替えてあげてた間柄」。すでに知ってる人も多く、ある程度の信頼関係があるところからスタートできた。
対して今度の事業所は、すでに開所から10年以上が経過していて、自分たちのやり方も自負も持っている。いわば私は、「小学校高学年の子どものところに新しくやってきた継母」の立場。なので、まずやらなければならないことは、「あなたのことを本当に大切に思っているよ」というのを感じてもらうべく、人間関係をつくるところからで、それがあって初めて「宿題やりなさい」「歯を磨きなさい」が、芯から聞いてもらえるようになるというかね。

新任1ヶ月のつれづれ。



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