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『WEST SIDE STORY』

『WEST SIDE STORY』、50周年記念来日公演を観てきました。

素晴らしかった。言葉に語り尽くせない。

プロローグのJets vs Sharksの小競り合いを描くダンスから、高揚感が止まらない。
台詞がなくても台詞がある以上に表現力豊かな振り付け。
ダンサー達の動きが本当に美しい。どこの場面を高速シャッターで切り取っても、どれも絵ハガキにできそうなくらい、美しかった。ジョン・ウーがいつか、多用するスローモーションについて語ってたときに、役者の身体能力、つまり体の切れの美しさによってスローモーションのスピードを変えるという話をしていたけど、今回のダンサー陣は、どこまでもスローで見せられそうな美しさだった。みんなハイキックがきれい~~。

指揮のテンポで面白かったのが、歌詞のある箇所は比較的ゆっくりに落としていたこと。これはSomething's Comingで思ったけど、その後も全編に渡ってそうだった。
ウエストサイドで私が何度も何度も聴いているのは、バーンスタインが自分で指揮している、ホセ・カレーラスとキリ・テ・カナワ版のCD。バーンスタインは、音楽の人だから、やっぱり曲を聞かせるためのテンポづくりで、Something's Comingとかも速いのね。これに対して今日の舞台では、ことばをはっきり聞かせたいという意図が強く感じられた。体に馴染んだテンポとは違うけど、その意図は好感。

役者さんでいうと…トニーとマリアが、若かった!!(笑)
甘いテノールって私は基本的に好きにならないことが多いのだけど、今回のトニーの「Something's Coming」にはあやうく目がハート!
そしてマリアもトニーもだけど、主人公の二人の歌声がなんと初々しいこと!!若いよ!!!
あまりに若くて初々しい二人の恋に、見てて胃の中がこそばゆいわっ。
(特に私が聴きなれてたのが、前述のオペラな二人のバージョンだからさ…キリ・テ・カナワのマリアがこええのよ…若さゼロ)
しかし初々しさは稚拙さを全く意味しておらず、技術レベルはムチャクチャ高い。二人ともハイトーンの美しいことと言ったら。演技もいいし。こんな若い役者達を輩出するんだからアメリカのミュージカル界はホントに凄い。

アニタの姐御が、ド迫力(笑) 脚がすげえ筋肉!
ベルナルド、上背があってカッコよかった♪
メインキャストでは唯一リフだけが歌はイマイチ(ダンスはみんな例外なくスゴイ)だなーと思っていたら、キャスト表を見たら今日は彼だけがアンダースタディだった。なるほど、そうか…。

ちなみに今日のマチネのキャストは、
トニー:Chad Hilligus
マリア:Ali Ewoldt
アニタ:Oneika Phillips (←アニタはダブルキャストなしでこの人)
ベルナルド:Emmanuel De Jesus
リフ:Alex Stoll
でした。

舞台版を観たのは今回が初めてだったので、中盤のSomewhereでみんなが白い衣裳を着て現れて、JetsもSharksも混じり合って踊り、敵も味方もない美しい理想の世界がどこかにあるはず…と示されるシーンを初めて見た。そこから、ベルナルド、リフ、トニーの殺し合いが人形劇のように再現され、差別し憎しみあう現実の世界に転じるシーン(真っ白だった照明が赤黒く)に胸が苦しくなり…。一番最後の場面で、チノに撃たれたトニーの死体をJetsとSharks、双方のメンバーが手を貸して担ぎ上げるときに、あの白いシーンのSomewhereがかすかに流れて…こんないくつもの大きな犠牲を払って初めて、二つの敵対する集団が手を貸し合って(あの白い世界で示されたような)ひとつのことをすることが出来たという、その皮肉さ、やるせなさ。これは舞台版でしか経験できない物語構成で、秀逸だった。


余談としては、一幕と二幕の間の休憩時間に、オケピットでピアノの人が「さくらさくら」を弾きはじめ…(笑)
その後、ピアノとチェロとコントラバスで、なぜか「早春賦」を演奏し…
オケピ周りに集まった観客の拍手喝采をもらってました(笑)
チェロの人、「早春賦」の楽譜見ながら弾いてたけど…なんでそんな楽譜持ちこんでんだよっ(笑)
ステキなおまけ付きでした。

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WEST SIDE STORY 09年8月 東急文化村オーチャードホール。1F最
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