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二都物語感想 (8/18昼公演)

感想ブログは、毎回書いてるわけじゃないけど…

前回観てから今回までの間に、International Studio Recordingで英語詞何度も聴いたから、舞台観たときに日本語がだいぶ頭に入るようになってきた。原作も半分読んだので、いろいろ見えてきたこともある。

If dreams came true の、ダーニーの「幸せ…感謝」という日本語歌詞が好き。大好き。英語は「I won't forget... how blessed I am」と、文章なんだけど。こういう、原語のエッセンスを音数の中でぎゅっと凝縮しきった訳詞に出会えると、嬉しくなる。

Out of sight, out of mind は、歌詞のニュアンスが日英でだいぶ違うような。英語は見えない場所で虎視眈々と準備を進めるということがメインのかんじ。日本語はそこにいないかのような扱いを受けていることがメインのかんじ。

前回ツイートした、ドファルジュの「及び腰」を撤回します。一幕中盤、マダムがゆすぶる手を強く押さえるドファルジュ。今じゃない、という無言の意志。抑圧からの解放という夫妻共通の目的・あるべきかたちと別に、私的な復讐という強い動機を持つマダム。この動機の違いが後半での二人の方向性のズレにつながってくる。

一幕ラスト、フランスに戻ったダーニーが捕まったシーンでのカートンの歌、What if he cannot be saved? What if he dies, what if she turns to me? は、日本語では「もし彼が命を落としたら?」だけ!日本語詞だけではカートンの揺れが見えない。字数制限の壁、難しい…!
レミゼでいうとWho am Iの前に、自分と間違って逮捕された男がいると聞いて、一瞬喜ぶバルジャンの心の揺れ。人間として当然の揺らぎ。それを乗り越えて選択するから、深みがあるし真実がある。
文字数制限によるギャップを埋めるのは、役者と演出に委ねられる。
二幕、ルーシーを休ませるシーンでのカートンは、まだ揺れてる。だから口づけもする。行かないで、とうわ言に呼びとめられれば、ひょっとして自分のことかもしれないと思って振り返り、そっと寄り添う。でも、夢に現れるのはチャールズ。呼びかける相手は、チャールズ。カートンが身を引く決心をするのはここだと思う。そして以前の約束のとおり、自分を犠牲にしても彼女の幸せを護ろうと思う。でもどうやって?そしてクランチャーとの場面につながる。そしてhowを見つける。

「物語」の場面で、日本語は、姉さんの旦那さんは「いたぶられて死んだ」となっているけど、英語詞は、馬車に縛りつけられて引きずり回されて殺された、と描写が詳細。

原作読んだら、エピソードの順番がだいぶ違っていてビックリ!舞台はすごくよく再構築されている。
最初の裁判の前の、酒場のシーンは原作に無いのですよ。ビックリ。叔父とダーニーのシーンもあのタイミングには無いのよ。最初の裁判が、ダーニー、カートンともに、原作の初登場シーン。
(だがしかし、その後カートンが事務所で顔にタオルを載せる場面はちゃんとあるw)
エヴレモンドは、原作ではなかなか出てこなくて、出てくると割とすぐに、子供轢いて、ダーニーと食事して(手紙でなく対面。これが舞台での最初のほうの二人の会話のような内容)、その夜刺されて死ぬ。で、そこから一年経つ(笑)。
岡さんのエヴレモンドが男の子を轢いても揺らがなく(動揺しなく)なったのは、原作に寄り添って造形し直したのかなあと思う。原作は、民衆をネズミとしか思ってなく、子供を轢いたときも、面倒が起きたから弁償ぐらいはしてやるゆとりは持っているぞ、というような人物。

バーサッドの好きな台詞集 (やはりうろ覚えなので、大意だけど):

「最初から俺をぺてんにかける気だったんだ!俺とあんたがおんなじ種類の人間だなんて、とんでもねえ!」

バーサッド「するとあんた、俺に借りを返すのが、かなりむずかしくなるんじゃねえか」
カートン「あんたはすぐに俺に追いつくと信じてるよ」
バーサッド「俺とあんたは同じところに行くとは思えねえけどな」

「俺のことを勘違いされたくないからな」
(ダーニーを運んできた謝礼を受け取って)

wikiによると、バーサッドはそれでもやっぱり改心はしなくって、最終的には断頭台に送られることが示唆されている、らしい。
そこも彼らしい。

原作の下巻も、舞台を最後に観る前までには読み終えたいなあー。


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